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いぼ痔を手術せず、放置しておくとどうなるか?

更新日:5月10日



当院に寄せられる質問で多かったものについて、当院院長・千原直人がお答えします。

今回の質問は、


「いぼ痔を手術せず、放置しておくとどうなるか?」


という質問です。


千原先生の解答はこちらです。 先生のプロフィールは、こちらからご覧ください。




いぼ痔(痔核)の脱出状態は、一般にGoligher(ゴリガー)分類で段階に分かれています。


※Goligher分類とは、いぼ痔(内痔核)の臨床病期を評価するためのスケールです。


手術適応があるのはⅡ度以上の内痔核です。


Ⅰ度:排便時にうっ血し、肛門内で膨隆する。

Ⅱ度:排便時に内痔核が脱出するが、排便後に自然還納する。

Ⅲ度:脱出を納めるのに用手的還納を要する。

Ⅳ度:痔核が大きく外痔核まで一塊化しているため完全には還納できない。


座薬や軟膏などの外用薬を用いた保存的な治療を怠っていると急に動けないほどの激痛と、大きな腫れが起こることがあります。これを嵌頓痔核(かんとんじかく)と言います。 嵌頓痔核は、脱出を繰り返してきた痔核が絞扼(こうやく:生体の組織や血管が締め付けられることで圧迫されること)されて、血流障害のため激痛とともに膨らんで戻らなくなり、肛門外に脱出したままの状態になってしまい緊急手術を要することもあります。


また無治療の場合、大量出血し輸血が必要になる事もあります。


この痔核自体は急にできるものではなく、便秘やいきみなど、肛門への負担を繰り返すことによって次第に症状が悪化していきます。食生活や排便習慣などの影響から悪化する疾患です。


毎日の生活習慣を見直すことで予防や改善ができる疾患でもあります。


急な激痛や腫れで困らないためには、痛みが無くても症状や違和感を少しでも感じたら肛門科へ治療や予防について相談しておくことをおすすめします。


お悩みの時は、お気軽にご相談ください。


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